一般的な青はあまりに鮮やかで子どもっぽい印象を与えることもありますが、
深海や夜空の表現には群青色が最適です。
市販されている絵の具では、
一般的な青や水色は容易に見つけることができますが、
群青色はそれほど一般的ではありません。
自分で理想の群青色を作れれば、
アート作品の幅が広がります。
本記事では、
簡単に入手可能な色を組み合わせて群青色を作る方法を紹介します。
群青色の特徴や使い道についても詳しく説明していきます。
群青色を自作する方法!2つの色を使った調色法
群青色は、
青の深いバリエーションで、
高貴な印象を持つ色です。
一般の青色に比べてより深い色合いで、
海や空の表現に最適ですが、
市販の絵の具では群青色を見つけるのが難しい場合があります。
そんなときは、
手持ちの色を組み合わせて自分で群青色を作る方法が役立ちます。
水色と赤紫の組み合わせ
水色に赤紫色を加えることで群青色を作ることが可能です。
水色はそのままでは明るすぎることがあるので、
赤紫を加えることで適度に暗くし、
より深みのある群青色に近づけます。
赤紫の量を調整することで、
望む群青色の深さをコントロールできます。
水色が薄い場合は、
更に青を加えて深さを増すことも効果的です。
水色と赤色の組み合わせ
水色に赤色を混ぜる方法も群青色を作るのに適しています。
赤を加えることで、
水色の青に赤が組み合わさり、
紫がかった深い青色、
すなわち群青色が形成されます。
赤の量を増やすほど、
より赤みを帯びた色になりますので、
どの程度の群青を望むかに応じて赤の添加量を調整してください。
これらの色の組み合わせによって、
簡単に絵の具で理想的な群青色を自作することができます。
群青色の深い魅力とその起源
群青色は青色に紫がかった濃い色味であり、
その名前は「群れる青」という意味から来ています。
古くは藍銅鉱という貴重な鉱物から製造され、
青の粒が集合したようなその外観から、
自然由来の群青色が得られました。
過去にはこの色が非常に高価であり、
一般的に手に入れることが困難でした。
群青色の原料であるブルーマラカイトは、
その希少な採掘地と限定された生産量から、
歴史的に高貴な色と位置付けられています。
この色がもつ独特の気品と鮮やかな色合いが、
群青色を特別な存在にしています。
また、
群青色は高所から見る空の色としても描かれます。
特に高山や飛行機からの眺めで見られる、
薄く透明感のある美しい青空は、
黒を加えずに作られるため、
濃厚でありながらも明るく澄み渡った印象を与えます。
このように群青色は、
その美しさと希少性から多くの人々に愛され続けています。
群青色と紺色の色合いの違い
群青色と紺色は類似しているようで実は異なる青系統の色です。
どちらも深みを持った色合いでありながら、
詳しく比較すると違いが見えてきます。
群青色には軽い紫のニュアンスが加わり、
全体的に明るい印象を与えます。
対照的に、
紺色はより暗く、重みのある青です。
美術の分野では群青色が頻繁に用いられる一方で、
ファッションでは紺色が主流となっています。
特に、
ネイビーブルーとも称される濃紺は、
その名の通り海軍の制服から由来しており、
天然染料による色であるため色落ちが少ないとされています。
群青色と紺色は共に青の一種ですが、
群青色が相対的に明るく、
紺色はより深い青という特性を持っています。
群青色の活用とその魅力
群青色は、
和風の美術品や茶道具にもよく用いられる落ち着いた青色で、
「和」の雰囲気を漂わせます。
この色は明るい青に比べて控えめで、
他の色とも調和しやすいため、
成熟した感じの青の表現に適しています。
群青色を輪郭や細部のアクセントとして使用すると、
黒よりも主張が穏やかで、
作品に自然と馴染みます。
また、
空や海などの清涼感溢れるシーンにもよく用いられ、
その美しさを際立たせます。
記事で紹介した群青色の作り方を試して、
お好みの群青色を自分で作成してみてください。